ワイン食堂

2016年03月23日

おはようございます、醸造部の林英達です。



一ヶ月もご無沙汰している間に、桜が開花しましたね。

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ですが、まだまだ朝はひんやりと冷たく、手袋をしていないと指先がジーンと痛みます。冬物をしまい込むタイミングがわかりません。

さて、三連休の中日の日曜日に『ワイン食堂』を開催しました。週末の不安定な天候が少し心配でしたが、心地よい青空が見れてほっとしました。

普段はワイナリー内のテイスティングルームでの開催ですが、今回は柏原市太平寺の歴史ある街並みに佇む古民家が会場でした。

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古民家の雰囲気はとても独特で、その静けさも装飾品のひとつであるように思えてしまいます。木や畳の香り、そしてカラカラと大きめの音を立てて引っかかりながら開ける戸は、新鮮であり懐かしくもあります。家に来たような感覚でとてもリラックスしたワイン会になり、古民家の雰囲気を楽しんでいただけたのではないでしょうか。

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味覚は、味覚以外でも感じられるように思います。
「一人で食べるより、皆で食べた方が美味しいね」や、
「やっぱり現地で食べると違うな。」などのよく言われるフレーズが、いい例です。

見たもの、聞いたもの、触れたもの、さらには香りや匂いによる感情の変化は、味覚にリンクします。

自分の足で畑を歩き、ブドウの木に触れる。
それだけで、ワインを飲んだ時の味わいにも感情が加わるような気がします。
「あのときはとても天気が良かったな。」
「あの山道はしんどかったね。」
「〜さんと一緒に歩きました。」
その感情は味覚に影響します。

ワインをワイン単体で評価するのはとても難しいです。

読書好きで知られるお笑い芸人のピース又吉さんがインタビューでこんな事を言っていました。
「面白くない本はない。その人を取り巻く環境によって、面白いと思える本は変わる。面白くないとしても、それは本のせいではなく、ただ心境が合わないだけ。」

ワインも同じだと思います。
今飲んだワインが美味しくないと思ったとしても、そのワインそのものが美味しくないわけではなく、たまたま今は合わないだけです。一口飲んで「これは違う」というのは、あまりにも勿体無いと思います。時と場所、シチュエーションが変わればもしかしたら違う結果が出るかもしれません。

今回の『ワイン食堂』でご用意したワイン達はどれも第一印象は軽めで優しく、ふわっとほのかに香るブドウらしさに、後口にジワッと残る酸味と旨味。決して派手ではないですが、しっかり存在感のある味わいで古民家の雰囲気にぴったりだと思います。(料理とワインの紹介は次回のブログで、、、。)


色んなシチュエーションでワインを楽しんでみてください。きっと皆さんそれぞれに合った美味しい飲み方があるはずです。

次回は4/3 JR柏原駅前にある「wine garden 」さんとのコラボ企画です。合名山に咲く桜を見たあとで古民家にて春らしい料理と共にカタシモワインを楽しもうという企画です。
https://www.facebook.com/events/125411464517498/

桜の花を使った料理で、春を感じていただきたいと思います。
是非ご参加ください。
こちらでもご予約承ります↓↓↓
メール e-hayashi@kashiwara-wine.com

katashimowinerykatashimowinery at 07:18│

2016年02月11日

こんばんは、醸造部の林英達です。
今日はとても気持ちのよい天気でした。

前々回のブログで書きました「余韻を重ねる」について補足させていただきます。
http://kingselby.livedoor.biz/archives/65884890.html

そもそも、余韻とは何か??

ワインを飲んだあとに口の中に残る香り、、、と一般的には言われます。

少し脱線しますが、
人間と犬とでは鼻の構造が違うのをご存知ですか?簡単に言うと、人間は鼻の奥で口とつながっていますが、犬はつながっていません。何故つながっているのかは置いといて、つながっているとどういうことが起きるかと言うと、「喉越しから香りを感じる」ことが出来るのです。

実際に口の中に残った香りと、さらに飲み込んだあとに喉から入ってくる香りを合わせて、「余韻」といえると思います。その余韻を「重ねる」ことによって、単体では出ない味わいを感じることができます。

料理とワインの組み合わせは、「黄色と青色を混ぜると、緑色になる」という、絵の具で色を作るのとは違います。

例えば、赤い折り鶴を、色んな色紙の上に置きます。

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合わせる紙によって鶴の印象が変わると思います。
黒色は鶴の輪郭がはっきりとしますが、黄色は逆に色紙の印象が強すぎるように感じます(個人差があります)。

料理とワインも同じで、組み合わせ方によって際立つ味わいが変わってきます。

前回のブログで書きました、“ワインの風味が、料理のひと口目には感じなかった奥行きをクローズアップしてくれます。その料理の奥行きが、ワインの風味をさらにクローズアップします。”
というのは、組み合わせ方によっては味の相乗効果が生まれるということです。

酸味のある料理は、ワインの果実味を強めます。
甘みのある料理は、ワインの酸味を強めます。
(あくまでも一例です。)

色紙が鶴の印象を変えたように、料理の後味によってワインの風味は変わります。逆に口の中に残るワインの余韻で料理の際立つ味わいも変わります。

チーズは割とわかりやすく、ワインによってミルク感が増したり、塩気が目立ったり、硫黄っぽい香りが際立ったりします。

色んな組み合わせを試してみてください。マリアージュに正解はありません。それを探す過程は実に楽しいです。

『ワイン食堂』では、そんな楽しい時間を共有できればと思います。

前回の『ワイン食堂』のメニューです。

『菜の花と湯葉のお浸し』

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春野菜に甲州というのは、意外に知られていませんが、相性はぴったりです。春野菜特有の風味を、甲州の果実味がしっかり引き立ててくれます。湯葉と自家製チーズのたんぱく質が、菜の花の苦味とワインをつないでくれます。

『百合根のスープ』
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百合根を豆乳で煮詰めてマッシュにし、魚介の出汁で伸ばしました。百合根のコクと旨味が甲州2015の果実味をしっかり強調し、さらに甲州スパークリングの熟成された香ばしさを際立てます。
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次回の『ワイン食堂』は、2/28です。
おそらく春の食材が続々と出てきている頃ですね。
少し早い春を感じていただけるような会にしたいと思います。
どうぞお楽しみに!


katashimowinerykatashimowinery at 19:35│

2016年02月01日

こんばんは、カタシモワイナリー醸造部 林英達です。

昨日は、今年最初の『ワイン食堂』でした。

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週末の大雨が嘘のような、とても気持ちのよい青空で、冬らしくないポカポカ陽気にブドウ達が勘違いして目を覚ましてしまうのではないかと心配になりました。

『ワイン食堂』とは、ランチ付きワイナリー見学会です。
僭越ながら、今回のメニューを紹介させていただきます。

・菜の花と湯葉

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・百合根のスープ


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・鯛とホワイトアスパラ、蕪

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・犬鳴豚と白菜、牛蒡

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日本のワインは、料理と合わせることでその魅力がさらに増すと思います。
料理によって表情を変えるワインたちを楽しんでいただけたら幸いです。

料理の詳しい説明と、どんなワインを合わせたかもさらに紹介していきます。

次回の『ワイン食堂』は二月下旬を予定しています。是非ご参加ください。

katashimowinerykatashimowinery at 18:48│

2016年01月22日

おはようございます、醸造部 林英達です。

冬らしさを通り越して、シロクマも驚きそうなくらい凍える寒さとなりました。こんな日には暖かいお鍋が食べたくなります。

この時期によくうける質問は、「鍋に合うワインは何ですか?」

なに鍋かにもよりますが、おそらく野菜が大半を占めると思いますので、わりとしっかりめの白か、軽めの赤を提案させていただきます。

そもそも、「合う」とはどういうことなのでしょうか??

少し話がそれますが、、、

「三角食べ」という言葉があります。三角食べとは、ごはん、おかず、みそ汁など複数のお皿を一度に並べて、全体にまんべんなく食べていく日本の文化とも言える食べ方です。

おかずと一緒に食べるごはんの量で、味の濃い薄い、さらには脂肪分や塩分等の濃い薄いを自分好みに調整しながら味わうことが出来ます。つまり、ごはんを間にはさんで、自ら口の中で味付けをしているわけです。

「ビールを飲む」ことは、感覚的には近いかもしれません。口の中に残る脂肪分や塩分をリセットし、食事の次の一口を誘います。個人的な感想にもなりますが、ソーセージや餃子など味の濃いものほどビールが美味しく感じられるのも、このような理由からではないでしょうか??

そのため、料理と飲み物を合わせるとなると、自然と「口の中で出来る味」を考えます。


実は、これをワインに当てはめると、とても難しいです。ハマれば良いのですが、そうでない場合はとてもひどい結果になることが多いと思います。そして、「だからワインは苦手」となってしまい、とてももったいないです。

「料理とワインを合わせる」というのは、口の中で料理とワインを合わせて新たな味をつくることではなく、「余韻を重ねる」ことと言えると思います。この「余韻を重ねる」について説明すると少し長くなりそうなので、今回は簡単に、、、(詳しくは次回に。)

ワインによって料理は表情を変えます。
そして、ワインも料理によって表情を変えます。

料理を一口食べ、そしてワインを飲む。

体の中でどのように味わいが伝達されていくのかを、ゆっくりと追ってみてください。

体にワインの風味が残った状態で、また料理を口に含む。すると、先程とは違う表情を料理が見せるでしょう。ワインの風味が、料理のひと口目には感じなかった奥行きをクローズアップしてくれます。その料理の奥行きが、ワインの風味をさらにクローズアップします。

「ワインが色を添える」という表現を使うことがありますが、一皿の料理と一杯のワインだけで様々なバリエーションを醸し出します。これがマリアージュだと思います。(林個人の見解です。)

何も難しくないです。特別な能力は必要ありません。一口一口、ゆっくり味わうことで誰にでも感じられる感覚です。朝の仕事前の時間がない中で、まさに放り込むパンと流し込むコーヒーでは決して味わえない感覚です。時間をかけて食事をするという、贅沢であると思います。

2/7(日)開催予定の、「アントワーヌとカタシモワインの会」では、色々なワインの楽しみ方を見つけていただけると思います。
↓↓↓
http://katashimo-winery.livedoor.biz/archives/9137802.html

決して堅苦しい会ではありません。肩の力を抜いて、食事とワインと会話を楽しんでいただける会にしたいと思いますので、是非ご参加ください。まだ若干、席に余裕があります。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。


katashimowinerykatashimowinery at 06:53│

2015年12月26日

おはようございます、醸造部の林英達です。

一年で一番ワインを飲む人が多くなるのがクリスマスのような気がします。
スパークリングワインを飲みながら鶏の料理を楽しむというのが、この時期の定番とも言えるでしょうか?

しかし、ここ最近は、和食とワインの組み合わせもよく見かけるようになりました。

ひと昔前なら和食にワインは合わないと言われていましたが、そもそも、なぜそう言われていたのでしょうか?

前回のワイン食堂通信で「和食と洋食の違い」について触れました。

一言で表すと、、、
「和食は繊細で、洋食は複雑」というイメージでしょうか、、、??

和食の魅力である食材の質の高さと豊富さが、調理をよりシンプルなものにしていました。
日本の四季を料理で表現すると、自ずと繊細な味つけになります。

一方、代表的なワイン、特に赤ワインは複雑な味わいを持つものが多かったと思います。



繊細な和食と、複雑なワインは合わない。。。


そう答えを出すのも自然な流れだと思います。

しかし、現在の料理業界において、この考えはもはや通用しないように思います。

和食の料理は、時代の移り変わりと共に変化しています。

洋食の技術を積極的に受け入れるようになり、素材と素材を組み合わせることで料理に複雑さを持たせるようになりました。バターやヴィネガーを使うことも珍しくありません。

そして、変化しているのは料理だけではないのです。

ワインに対する嗜好も変化してきているように思います。

「濃い、渋い」とはっきりとした味わいのワインよりも、飲み口が軽やかで後味に旨味を感じるワインを好む人が増えています。


和食とワイン。

「合わない」と言われた両者は、嗜好の変化と共に距離を近づけてきました。

和食は、繊細かつ複雑に。

ワインは、複雑かつ繊細に。


脳裏に優しく残るワインの余韻に、和食の味わいは「合う」というより「馴染む」という感覚の方が近いかもしれません。

『ワイン食堂』は、「和食とカタシモワイン」をひとつのテーマとしています。お楽しみに。。。

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来年もどうぞ、よろしくお願いします。
次回開催は1/31(日)です。










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