2015年12月26日

おはようございます、醸造部の林英達です。

一年で一番ワインを飲む人が多くなるのがクリスマスのような気がします。
スパークリングワインを飲みながら鶏の料理を楽しむというのが、この時期の定番とも言えるでしょうか?

しかし、ここ最近は、和食とワインの組み合わせもよく見かけるようになりました。

ひと昔前なら和食にワインは合わないと言われていましたが、そもそも、なぜそう言われていたのでしょうか?

前回のワイン食堂通信で「和食と洋食の違い」について触れました。

一言で表すと、、、
「和食は繊細で、洋食は複雑」というイメージでしょうか、、、??

和食の魅力である食材の質の高さと豊富さが、調理をよりシンプルなものにしていました。
日本の四季を料理で表現すると、自ずと繊細な味つけになります。

一方、代表的なワイン、特に赤ワインは複雑な味わいを持つものが多かったと思います。



繊細な和食と、複雑なワインは合わない。。。


そう答えを出すのも自然な流れだと思います。

しかし、現在の料理業界において、この考えはもはや通用しないように思います。

和食の料理は、時代の移り変わりと共に変化しています。

洋食の技術を積極的に受け入れるようになり、素材と素材を組み合わせることで料理に複雑さを持たせるようになりました。バターやヴィネガーを使うことも珍しくありません。

そして、変化しているのは料理だけではないのです。

ワインに対する嗜好も変化してきているように思います。

「濃い、渋い」とはっきりとした味わいのワインよりも、飲み口が軽やかで後味に旨味を感じるワインを好む人が増えています。


和食とワイン。

「合わない」と言われた両者は、嗜好の変化と共に距離を近づけてきました。

和食は、繊細かつ複雑に。

ワインは、複雑かつ繊細に。


脳裏に優しく残るワインの余韻に、和食の味わいは「合う」というより「馴染む」という感覚の方が近いかもしれません。

『ワイン食堂』は、「和食とカタシモワイン」をひとつのテーマとしています。お楽しみに。。。

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来年もどうぞ、よろしくお願いします。
次回開催は1/31(日)です。










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